MTAの調査

sendmail
・設定が柔軟。かわりに設定ファイルの記法が非常に複雑
・莫大な流量、信頼性要求の増大、クラッカーの脅威、spamの蔓延などを想定していない設計
・一つの大きなプロセスがローカル配送からリモート配送、リレー配送まで全てを行う
・mbox形式と呼ばれるユーザー1人につき1つのファイルに全てのメッセージが結合された形で保存
→1つのメッセージに対する排他制御や処理の問題がメールボックス上の全てのメールに影響する可能性がある

qmail
・単一の機能の小さなプログラムに分割され、それぞれが独立、協調して動作
・セキュリティ的には非常に強固
・設定ファイルも機能毎に分割され、それぞれの設定は非常にシンプル
・Maildir形式という独自のメッセージ保存形式。それぞれのメッセージが1つのファイルとして保存される
sendmailとの互換性が低い

Postfix
sendmailとの互換性を保ちながら、運用管理の簡易化やパフォーマンス、セキュリティの強化が図られている
・Maildir機能
BSDライセンスに近いIBM PUBLIC LICENSEと呼ばれる比較的ゆるやかなものが採用されている
sendmailqmailほど細かい設定ができないが、よほど特殊な設定でない限り、実際に問題になることは少ない
・最近のLinuxディストリビューションでは標準のMTAとして採用されることも多い